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葵中国語教室blog

小葵花日記

 今から二十年前―。
 クマやウサギのぬいぐるみ、バービー人形、鉄腕アトム… 可愛いおもちゃの人形に囲まれて育つ一人の女の子がいました。ある日、お父さんは女の子に字の練習をしてもらいたくて、小さな黒板を買ってあげました。女の子は喜んで、庭の隅にその黒板を立て小さな教室を作りました。女の子が先生です。生徒は小さな人形たち。女の子は毎日学校から帰ると先生に変身。小さな黒板に向かって一画一画ゆっくりと漢字を書きます。“生徒”たちが言葉を覚えて、いつか一緒に遊べるように…

 十年前―。
 大学二年生になった彼女は「日中国交回復三十周年」式典に参加しました。彼女はたくさんの日本の若者と知り合いました。皆で一緒に歌を歌い、ダンスやゲームをしてとても楽しく過ごしました。ただお互いの意思を伝えるのはたどたどしい英語だけ、互いの母国語はちんぷんかんぷんです。そこで彼女は大学を卒業したら、中国と外国をつなぐ使者として外国の人に中国語を教えよう。そして違う国の人たちと自由にお話しできるようになりたいと決心しました。

 時は流れ、二十年前の女の子、十年前の大学生は成長し社会の一員として働く毎日を送っていました。が、あの小さな黒板に一つひとつ漢字を書いたように、外国の人に美しい中国語を教えたいという夢は決して消えていません。海外での生活は、彼女をもっと世界の人たちと接したいという気持ちを強くしました。生徒の前ではやさしいけれど厳しい先生。授業が終わればいつも明るく前向きなひまわりのような友人でいたいと思いながら…

 2008年のある日、彼女は中国語を学ぶ日本人のSさんと出会いました。Sさんは中国語の勉強を始めて時間も浅く、奇妙な発音でゆっくり話しました。葵老師も日本語は少しだけ、葵先生は先生としてSさんに中国語を教え始めました。そして5年の月日が流れ、彼女とSさんは良き友人となりました。今ではお互いを先生として、時にSさんが中国語を学び、時に彼女が日本語を学びます。

 2013年、彼女は三十歳。Sさんも日本語教育への道を歩み始めています。二人は上海で共通の夢を実現するため、外国語学校を作ろうと決意しました。お互いの文化を理解したいと思う日本人と中国人が集まり、勉強しながら友達になり、文化の壁を乗り越え理解し合えるように。教室にやってくる一人ひとりが楽しく学びながら、皆それぞれが美しい中国語を、美しい日本語を話せますように。それだけを目標として。

 2013年6月、AOI外国語学院のサクセスストーリーはここ中国上海から始まります。

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